2026/04/27
【パスワードレス時代へ】パスキー移行の準備チェックリスト
2024年から2025年にかけて、Google・Apple・Microsoft・Amazon・LINEなど主要サービスのパスキー対応が一気に進み、パスワードレス時代がいよいよ本格的に始まりました。
パスキーは原理的にフィッシング攻撃 を受けにくい新しい認証方式ですが、いきなりすべてのアカウントで切り替えてしまうと、機種変更や端末紛失のタイミングでログインできなくなるリスクもあります。
今回は、パスキーへの移行を始める前に確認しておきたい5つの準備項目を、チェックリスト形式でご紹介します。
目次
1. パスキーの仕組みと利点を理解する
パスキーは、公開鍵暗号方式という仕組みを使った認証方法です。
ログインのたびにパスワードを入力する代わりに、端末内に保存された「秘密鍵」と、顔認証や指紋認証などの生体認証を組み合わせて本人確認を行います。
正規ドメインに対してしか使えない仕組みになっているため、本物そっくりに作られた偽サイトでうっかり情報を入力してしまう、といった被害を原理的に防ぐことができます。
ポイント
- パスワードのように覚えたり入力したりする必要はなく、生体認証だけでログインできる
- 秘密鍵は端末から外に出ないため、サービス側からの情報流出に強い
- 登録したサービスのドメインと一致した場合のみ動作するため、なりすましサイトでは使えない
2. 自分が使うサービスのパスキー対応状況を把握する
すべてのサービスがパスキーに対応しているわけではありません。
まずは普段ログインしているサービスを書き出し、対応状況を確認することから始めましょう。
特に、メールアカウントやSNS、決済サービスといった「乗っ取られると影響が大きいサービス」から優先的に確認することをおすすめします。
主なパスキー対応サービスを、カテゴリ別に整理すると以下のようになります。
| カテゴリ | 主なサービス |
|---|---|
| プラットフォーム/OSアカウント | Googleアカウント/Apple ID/Microsoftアカウント |
| ECサイト・決済サービス | Amazon/メルカリ/PayPal/楽天(一部)/Yahoo!ショッピング |
| SNS・コミュニケーション | LINE/X(旧Twitter)/Facebook/Instagram/TikTok |
| 通信・キャリア・公共系 | NTTドコモ(dアカウント)/Yahoo! JAPAN/ニンテンドーアカウント/PlayStation/クロネコメンバーズ |
| 業務・開発ツール | GitHub/Slack/Adobe/1Password/Notion |
※ 2026年4月時点の情報です。対応状況はサービスごとに変動します。
3. パスキーの保存先(プロバイダ)を決める
パスキーをどこに保存するかで、使い勝手と移行のしやすさが大きく変わります。
利用している端末の組み合わせに合わせて、保存先を先に決めておきましょう。
複数OSを併用している場合は、サードパーティのパスワード管理ツールを使うと一元管理できて便利です。
| プロバイダ | Apple | Win | Android | 費用 | 向いている人 |
|---|---|---|---|---|---|
| iCloudキーチェーン | ◎ | △ | × | 無料 | iPhone・Macで完結する人 |
| Googleパスワードマネージャー | △ | ◎ | ◎ | 無料 | Android・Chrome中心の人 |
| Microsoftアカウント | ○ | ◎ | ○ | 無料 | Windowsを業務で使う人 |
| 1Password | ◎ | ◎ | ◎ | 月額 | 複数OSを使い分けたい人 |
| Bitwarden | ◎ | ◎ | ◎ | 無料 | コストを抑えて全OS横断したい人 |
| YubiKeyなど物理キー | ◎ | ◎ | ○ | 買切 | 業務用・最高レベルのセキュリティが必要な人 |
※ 凡例:◎ 最適 / ○ 利用可 / △ 制限あり / × 非対応。2026年4月時点の情報です。
過去にご紹介したパスワード管理ツール「1Password」の使い方 もあわせて参考にしてみてください。
4. アカウント同期と多要素認証を整えておく
パスキーは登録した端末や保存先のアカウントに紐づくため、その大元になるApple ID・Googleアカウント・Microsoftアカウントが乗っ取られると、すべてのパスキーに影響が出てしまいます。
移行を始める前に、これらのアカウント側のセキュリティを必ず固めておきましょう。
信頼できる端末を複数登録しておけば、機種変更や紛失時の復旧もスムーズになります。
事前に整えておきたいこと
- Apple ID/Googleアカウント/Microsoftアカウントの多要素認証を有効化
- リカバリー用の電話番号・別メールアドレスを最新の状態に更新
- 信頼できる端末を複数台登録し、端末1台に依存しない状態を作る
- SMS認証だけに頼らず、認証アプリや物理キーも併用
5. 既存のパスワード管理体制を見直す
パスキーが普及してきたとはいえ、当面はパスキー非対応のサービスも残るため、パスワードを完全になくすことはできません。
むしろ、移行期だからこそ「パスキーで守るアカウント」と「パスワードで守るアカウント」が混在しやすく、管理が雑になりがちです。
この機会に、パスワードの使い回しやテキストファイルでのメモ管理を整理しておきましょう。
あわせて見直したい項目
- パスワードの使い回しがないか、管理ツールの「重複チェック機能」で確認
- 古いメモアプリやテキストファイルで管理しているパスワードを廃止
- 退会済み・使っていないサービスのアカウントを整理
- 過去記事の【2021年】おすすめパスワード管理アプリ も参考に、自分に合ったツールを選定
まとめ
パスキーは、フィッシング詐欺やパスワード流出への根本的な対策として、これからの主流になっていく認証方式です。
ただし、すべてのサービスを一気に切り替えてしまうとトラブル時の復旧が難しくなるため、まずは利用頻度が高いアカウントや、影響範囲の大きいサービスから段階的に移行するのが現実的です。
「パスキーで守れるものはパスキーで、対応していないものはパスワード+多要素認証で」という併用体制を意識しながら、少しずつ自分の認証環境をアップデートしていきましょう。
ぜひ試してみてください。
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