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くりりん

2016/05/27

初心者向けアクセス解析の基本「比較」について解説

投稿者: くりりん
カテゴリー: マーケティング >アクセス解析

企業のコーポレートサイトから個人運営のブログまで、アクセス解析を一切行っていないWEBサイトは、今やかなり少ないのではないかと思います。しかし、それを活用して成果に繋げられているWEBサイトとなると、その数はもっと少ないかもしれません。

企業、個人に関わらず、アクセス解析を行う目的は主に下記の2つ

  • WEBサイトの問題点と改善策を探ること
  • 改善の効果を検証すること

これらを効果的に行うために、まずは必要なデータを「抽出」するというのが前回のお話。今回は抽出したデータを「比較」して実際にアクセス解析を行うときに自分が良く使うGoogle Analyticsの設定とポイントを解説したいと思います。

期間で比較

アクセス解析の基本である比較の中でもさらに基本中の基本が「期間」での比較です。
レポート画面右上の日付が書いてあるタブを開くと、現在設定されている計測期間が青く表示されています。(デフォルトでは直近30日間)カレンダーの右にある「比較」にチェックを入れると、比較に用いる期間がオレンジで表示されます。「適用」ボタンを押すと、青とオレンジのグラフが同時に表示され、セッション数などの各項目も、二つの期間を比較した値が表示されます。
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↑過去30日間とその前の30日間のアクセス数を比較したグラフ

例えばWEBサイトリニューアル前後のアクセス数の変化、前年同月との差、広告出稿の効果など、これだけでもさまざまな比較検証を行うことができます。Google Analyticsを使うなら、最低限この設定方法は覚えておきましょう。

デバイス別の比較

次はPC、スマホなどデバイスごとのアクセス数を比較してみましょう。
普段さまざまなサイトのアクセス解析をしていて、WEBサイトを閲覧する主流のデバイスがPCからスマホなどモバイル機器となる、今がまさに過渡期だと感じます(もちろんWEBサイトの種類によってその度合いは異なりますが)。ユーザーの比率がPCとモバイルで50%ずつ、なんてサイトも珍しくありません。WEB制作における「モバイルファースト」という考え方が登場して久しいですが、特に企業のWEBサイトにおいてはまだPCのユーザーを後回しにするわけにはいきません。

例えば、最初にトップページへアクセスしたユーザーのデバイス別の行動を見たい場合、「行動」>「サイトコンテンツ」>「ランディングページ」からサイトのトップページを選択し、セカンダリディメンションの「ユーザー」>「デバイスカテゴリ」を選択します。これで各デバイスのユーザーの行動を比較し、デバイスに応じた課題と改善策を考えることができます。

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↑同じページでもPCとモバイルで直帰率や滞在時間に大きな差が出ています。

新規とリピーターで比較

デバイスの種類と同様に大きく差が表れるのが、期間内で初めてサイトにアクセスした場合(新規ユーザー)と複数回アクセスした場合(リピーター)の行動です。

例えば、新規とリピーターそれぞれの離脱しやすいページを知りたい場合、「ユーザー」>「行動」>「新規とリピーター」を選択し、セカンダリディメンションの「行動」>「離脱ページ」を選択すると、各ユーザーが離脱したページの一覧が表示されます。
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↑リピーターは新規ユーザーに比べ、離脱するまでに多くのページを閲覧していることがわかります。

コーポレートサイトでも個人ブログでも、何度も訪れてくれるリピーター、つまりファンを増やすのはとても重要で、同時にとても難しいことです。新規ユーザーがどのタイミングで離脱してしまうのか、その原因は何なのかを探ることで、リピーター獲得の手掛かりとなります。

まとめ

Google Analyticsなどのアクセス解析サービスは非常に高機能ですが、知ることができるのはあくまでも数値です。そのデータをうまく活用してWEBサイトの改善に役立てられるかどうかは、運用担当者の腕にかかっています。
ただ、原因を探り策を講じても、狙い通りの効果が必ず現れるとは限りません。むしろ、予想は往々にして外れるものです。それならば他に考えられることは何か、さまざまな視点から可能性を模索し、トライ&エラーを繰り返すことこそが、アクセス解析においてもっとも大切だと僕は思います。そして、そのための方法をより多く知っておくことは、きっとWEBサイト運営の役に立つはずです。

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最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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